20220725『同志社大学神学部』佐藤優

2012.11.30発行 p63 翌日、アザーワールドで、書類束を探していると、1969.6.13に行われた「神学部大衆討論会記録(抄)」(1977年)という資料が出てきた。(略) p73 あのとき、ある世代の日本人の魂を激しく揺さぶる「何か」が全共闘運動にあったということが重要なのである。団塊の世代の人々は、その後、日本の高度成長世界を完成させる中心的役割を果たした。そのことと全共闘運動で揺さぶられた魂との間には、どこかで関係があるのだと思う。※理想世界を目指した人々。結果は内ゲバなどで挫折。挫折により、理想世界を目指す心は変形した。その変形した心は、高度成長世界を完成させた。そんな感じか。 p76 神学部の学生運動活動家たちは、野本教授をつるしあげることにより、光をつかみたいと思っている。マルクス主義イデオロギーが、キリスト教信仰の言葉で語ることを邪魔している。マルクス「宗教は阿片」。革命は、無神論的世界観のマルクス主義でしか実現できない。神学生なのに、この世に対する愛を、革命という形で実現するためには、神を捨てなければならない。しかし、神学生たちは、簡単に神を捨てることはできず、このような中途半端な状態に我慢できない。だから、神学部教授たちと徹底対決することで、神を捨てようとしている。大衆討論会で行われているのは、神を巡る闘いなのである。※なるほどねえ。「理想世界をつくるには革命を起こすしかない。しかしその革命理論は無神論だ。どうしたらいいのだ」と、神学生たちは悩んだ、か。 p77 弱者が敵と効果的に闘うためには非対称的な闘いにもちこまなくてはならない。※テロリストは国家と非対称的に闘っている? テロリストは国際法を無視するが、国家は国際法を無視できない、みたいな。ならば、アーティストは理不尽な世界と非対称的に闘えるのか? プロダクションに所属したら困難だろうな。 p81 外国宣教団が同志社に影響力を行使はできない。が、カリキュラムなどは、まるで植民地の神学校。ここから抜け出して、日本にキリスト教を土着化させたいという思いが、神学生が神学部解体に進む当初の原動力だったとわたしは考える。制度化された神学カリキュラムは解体されても、その後で、ほんものの神学が生まれることを神学生たちは信じていた。この根源的な真面目さが、神学教師の琴線に触れた。だから、神学部では、他学部では考えられないほど、教師たちが学生に接近した。※宗教者(神学部教師)は世界を人々を救いたい、理想世界をつくりたい、と願うからだろうなあ。 p82 数年経って学園紛争の波は去った。神学部教授会は解体を宣言したが、神学部は残ったので、教授会も存続した。しかし神学部教授会はかつての解体宣言を撤回しなかった。(略)神学部教師同士が根源的な話をしないようになった。カリキュラムは抜本的改革された。神学概論以外、神学関係の必修科目はなくなった。キリスト教徒であること、牧師からの推薦状という条件が撤廃された。p84 滝田君が、「あの頃(1969頃)は、学生と教師が本気でぶつかりあう根源的な信頼関係があったんだよな。いまの神学部では考えられない。何かふにゃふにゃしている」と言った。 ※「しらけの世代」 はこの頃か? p85 高橋和巳、青年信徒造反のエッセイ(1969)を書いた。〈京都丸太町教会(略)礼拝を討論集会に切り替え(略)中年の会社員は「十一年間、この教会に通っているが、説教を通して得たものはない。職場で反安保を主張すればたちまちのけ者にされる。私に力を与えてくれるのが教会ではないのか」(略)理念的には全世界のキリスト教教会に波及すべき問題性を孕んでいる。〉 p88 キリスト教信仰は、人間の力で獲得するものではない。神によって一方的に与えられる。(※絶対他力か)信徒の造反の中に神の意志が働いているか否かを考えることが信仰的良心から求められている。(※神の意志?)キリスト教を小市民的な文化として受け入れている人には、イエスキリストの根源的破壊性が見えないのだ。人間によって作られた偶像(や観念)を破壊することが、信仰的良心によって、キリスト教徒に対して常に求められる。(※根源的破壊性? 自力を捨てることか。真宗と似ているのか)p91 1960年代末(※1970)の学園紛争は、明確な目的意識をもった闘争ではなく、自己解体を追求した紛争であった。(※敗戦後の矛盾の解体?)だから大きな歴史的意味をもつ。これが起源になり、大学人(教師、学生、事務職員)が、アトム(原子)的個体に解体された。(※権威の解体?)そして1980年代に入って、ポストモダンによる「大きな物語」の解体がなされた。(※さてこれは? 信じられる物語がなくなり「しらけ」の世代生成とか?) そして、やがて到来する新自由主義の受け皿をつくった。(※新自由主義は、1980年のサッチャー、レーガンから開始。1990ソ連崩壊、2001小泉が加速。)

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中