20210602『物理学はいかに創られたか』第一章 アインシュタイン、インフェルト

『物理学はいかに創られたか』
アインシュタイン、インフェルト

第一章 力学的自然観の勃興
p6
最初の手がかり
自然という謎物語を読もうとする企ては、人間の思想そのものと同じほど古くからあった。その話の言葉が科学者にわかり始めたのはわずか三百年前。ガリレイやニュートンの時代から。
p7
四頭立ての馬車は二頭立ての馬車より速い。人間は直観によって、速さは力に関係あると考える。
p8
この直観が二千年間信じられてきたのはアリストテレスのせい。彼の『力学』に次のように書かれている。
「運動体はこれを押す力がなくなった時に静止する」
※慣性の法則に反する。ゆえに誤り。
ガリレイが、「直接の観察による直観的結論は誤りに導くことがある」と私たちに教えた。思想史の大業の一つ。
p10
ガリレイの思考実験による「物体に外力が加わらなければ、それは等速直線運動を行なう」。これは後にニュートンによって「慣性の法則」と名づけられた。
「物体は力が加わらなければ、静止または等速直線運動を続ける(水平面では)」
p11
ガリレイの貢献は、直観説を(思考実験によって)破って、新しい説に置き換えたこと。
しかし運動について次の問題が起こる。
「速度が物体にはたらく外力を示さないなら、〈何〉が速度を示すのか」
ガリレイさらにニュートンによって答えが発見され、人間の研究は一段進んだ。
p12
「外力の働きは、速度の変化をもたらす(外力は速度そのものではないが)」
これがニュートンの古典力学の基礎。
p13
「(速度の変化をもたらす)力とは何か」
ニュートンは『プリンキピア』にこう書く。
「力は、物体の静止または等速直線運動の状態を変える〈作用〉である。」
※作用?
塔から石を落とすと速度は次第に増す。外力が運動の方向に働いている。地球が石を引いている。石を真上に投げたら、最高点に達するまでは速度は次第に減り、それから落ち始める。増すのも減るのも同じ力による。石が下向きに落とされるか、上向きに投げ上げられるかによって、速度を増したり減らしたりする。

ベクトル p14
p15
直線は曲線より簡単。しかし月や地球や惑星の運動は曲線。
思考実験。テーブル上を直線運動をする球に垂直方向から外力が加わったらどうなるか。三つの段階がある。
一、最初の運動
二、力の作用
三、力のやんだ最後の運動
慣性の法則によって、作用前の速度と作用後の速度とは完全に等しい。
※保存される。
しかし力の作用前の運動と作用後の運動とは方向が違っている。
p16
珠の初めの進路と外力の方向は互いに垂直。ゆえに最後の運動はそれら二つの方向のどちらとも違い、いわばその中間にある。
「(外)力の作用は速度の変化をもたらすだけでなく、運動方向の変化をもたらす」
p17
大きさと方向をもつ量を「ベクトル」と呼ぶ。

運動の謎 p21
p21
曲線運動の法則を決めるのが次の段階。
p22
〈速度〉〈速度の変化〉〈力〉をどうしたら曲線運動に適用できるか。
直線は曲線の特殊な例。
p24
曲線上を運動する「粒子」のから、外力が消えたら、ベクトルは接線の方向に等速直線運動をする。(推定)
そのベクトルは瞬間の速度。
※微分係数。高校数学。
※ベクトルの合成の図。p25~26
p27
最初のベクトルの終端から、次のベクトルの終端へ達するベクトルは、作用する力の方向を示す。
※作用する力の例としては重力とか。
二つのベクトルの時間的な隔たりは「ごく僅か」であることが重要。
これがニュートンやライプニッツを微分法の発見に導いた。
銃から発射された弾丸、斜めに投げられた石などは「放物線」を描く。
石に働く外力の方向は速度の変化の方向。鉛直で下向き。※重力
向きは塔から石が落とされる場合と同じ。通路(※描くライン)も速度も違うが、速度の変化は同じ方向。地球の中心に向いている。
p28
糸の端に石を結んで回すと円周を描く。速度の大きさは変わらないが、その方向が変わってゆく。運動の法則によれば、この変化をもたらした何らかの外力が、〈石〉と糸を支える〈手〉の間に働かなければならない。
速度変化のベクトルは糸に沿って円の中心に向かっていて、いつも速度ベクトルすなわち接線に垂直。つまり、手が糸を通じて石に力を作用させている。
p29
地球のまわりを月が回転する運動も似ている。
p30
「〈力〉と〈速度の変化〉は、同じ方向をもつベクトルである」
※すごいな。
アリストテレスからガリレイへの考え方の推移。
p31
塔から落ちた石の速度が増す。(この世界の謎を解くために)人間はそれ以上知りたくなる。この速度変化はどれくらいだとか、刻々の石の位置と速度はどうだとか。
※知的探求心。きりなき欲望か。
p32
太陽のまわりの地球の運動は楕円。速度変化のベクトル図を作ると(※御苦労!)地球に及ぼされる力が太陽の方向に向いているのがわかる。霊感的な推測をしたのがニュートン。「万有引力の法則」によれば「二物体間の引力は相互の距離による」。

※p40 の「慣性質量と重力質量は等しい」という記述が分からない。F=maまたはF=mgに関連することか。

熱は物質であるか p41
※エネルギーという概念の発見か?

スウィッチバック p52
※(力学的)エネルギー保存則。運動エネルギーと位置エネルギー(と熱エネルギー)の和は等しい。
p56
科学の進歩は「熱を物質」と考えた旧い概念を壊した。人間は熱もその一つと見られる「エネルギー」というものを考え出す。

換算の割合 p57
p61
物体(質量)とエネルギーは「実体」と見られる二つの概念。保存則に従う。物体は重さをもつが、エネルギーには重さがない。その後、変化。その変化は「相対性理論」と関係あるので後述。
※保存則がさらに変わったのか。ほお。

哲学的背景 p61
p61
科学の目的は自然を(※数式で)記述すること。
p62
科学的思想の発展が哲学的見解の源になる。
p64
ガリレイに続く二百年。力学の、とくに天文学における成功が「自然は物体間の力で記述できる」と人々に考えさせた。
p65
一九世紀中頃、ヘルムホルツがはっきり述べている。
「(※台詞省略)」力学的自然観。
しかし「なぜ力が距離に関係するのか」という疑問を残している。

※神のいる天界の星の動きを分析する時代(神の時代)ゆえに、近代(神なき時代)の力学は天文学からスタートした。

物体の運動学的理論 p66
熱は物体(粒子)の運動であらわせるか?
熱は運動によって起こされる。
自然がすべて力学であらわせるなら、熱も力学的エネルギーでなけれはならない。
p67
熱は分子運動の力学的エネルギーである。
気体の温度は分子の運動エネルギーによって決まる。
p70
一定の温度・圧力の体積に含まれる気体分子の数は、どんな気体でも一定の数になる。
※アボガドロ定数。アボガドロ(1776-1856)サルデーニャ王国トリノ出身の物理学者、化学者。1811年に発見した同圧力、同温度、同体積の全ての種類の気体には同じ数の分子が含まれるアボガドロの法則で名高い。 Wikipedia

気体は温度を下げると液体になる。
※分子の運動エネルギーは小さくなる。

液体に浮く植物の微粒子運動をはじめて示したのは、いわゆるブラウン運動。
※ブラウン運動とは、液体や気体中に浮遊する微粒子が、不規則に運動する現象である。1827年、ロバート・ブラウンが、水の浸透圧で破裂した花粉から水中に流出し浮遊した微粒子を、顕微鏡下で観察中に発見し、論文「植物の花粉に含まれている微粒子について」で発表した。Wikipedia

ブラウン運動は、一八二七年植物学者ブラウンによって観察され、それから八十年後すなわち今世紀(二〇世紀)初め、ようやく「物体の運動学的理論」によって理解できた。
p71
ブラウンはさらに、どんな微粒子でも(有機物でも無機物でも)、それが十分に小さければ、水に浮かせるといつもブラウン運動をすることを発見した。
p73
衝突分子がエネルギーをもっていなければ(つまり質量や速度をもっていなければ)、ブラウン運動は存在しない。ゆえにブラウン運動を研究すれば(顕微鏡でも見えない)分子の質量を決定できる。
(略)
p76
物体の運動学的理論は、力学(的自然観)から起こった。その理論が、熱をも包含する。またそれが、物体の構成に関する有用な形象に導く。

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