2019欲望の資本主義NHK ~偽りの個人主義を越えて~(後編)

2019欲望の資本主義NHK ~偽りの個人主義を越えて~(後編)
ゴーレム ユダヤ教のラビの語った物語。人間に仕えさせるためにつくったものが災いになる。テクノロジーやAI のシンボル。おそらく市場も。
ビットコイン生みの親、謎の人物サトシナカモト。2008年金融システムへの不安。

夢のような競争の時代が始まる。市場の推進者ハイエクが思い描いたような。
グレン・ワイル(経済学者/ 社会工学者 アメリカ)「究極の社会主義は究極の自由市場」
中央銀行に何か正しいことはあるのか?
利益が生産活動に使われていない。本来の資本主義の形になっていない。
市場と国家のバランスは? その先にある資本主義の形は?
トーマス・セドラチェク(経済学者 チェコ)「ハイエクの思想はハイジャックされた」

第7章 仮想の野望が世界をめぐる
日本は仮想通貨をサポートしている数少ない国の一つ。
ブロックチェーン…ブロックチェーンとは、分散型台帳技術、または、分散型ネットワークである。ビットコインの中核技術を原型とするデータベース。仮想通貨を支えるテクノロジー。

カジノトークン企業CEO 「物理的だったカジノチップをデジタルに変えてどこでも使えるようにする。8地域のカジノとは提携が決定」
中国人投資家「中国ではブロックチェーンへ200万人が投資。ほとんどは90年以降生まれの若者や学生」
IT企業CEO 投資家「ブロックチェーンを使ったICO(仮想通貨発行による資金調達)の社会的インパクトを誰もわかっていない。ブロックチェーンはすべて相対取引(当事者間の直接取引)なので、ブロックチェーンのトランザクション(取引・売買)を禁止すると財産権の侵害。国家でなく民間(ブロックチェーン技術)が信用を担保する。」
※テクノロジー>国家
チャールズ・ホスキンソン(仮想通貨開発者/ 数学者 アメリカ)は、香港拠点のブロックチェーン研究機関CEO 。3つの仮想通貨の立ち上げに関わる。カリスマ。「カネは政府や銀行から与えられるものではない。自分たちでよい。世界で30億人がクレジットカードを持てず保険にも入れない。新エコシステムでは彼ら全員同じ土俵に立たせ、ビルゲイツやジェフベゾス(Amazon)と同じ市場へとアクセスできる」
不平等をなくすプラットフォーム?
「イーベイ、フェイスブック、グーグルはあまりに中央集権的になった。彼らは商品売買の仲介人で必須ではない。ブロックチェーンでなくせる。」
「中央集権システムから分散型システムに。世界が一つに。」
「人種も生まれも関係ない。自分がどれだけ働き、誰とつながり、価値を生み出せるかだけだ。究極の自由市場だよ」
※価値
脱中心化。真の競争時代の幕開け?

第八章 くりかえされる夢
もう一人、夢の構想を描く男。
グレン・ワイル(経済学者/ 社会工学者 アメリカ)
「ストップ土地の占有」オークション理論
土地100万ドルに仮に7万ドルの税金とする。100万ドルで買いたい人には必ずその価格で売る。これが原理。
土地の①管理は国家②価格決定は市場。
「このシステムの特徴は、土地価格が滞らず、税金を通して分け前が人々にいくこと。これは現在の経済システムよりも圧倒的に自由な市場」
※社会主義的。
「究極の社会主義であり、同時に究極の自由市場」
19世紀後半、共同所有の考え方がないと、競争もできないと信じられていた。
ヘンリー・ジョージ。1836_97 すべての税を廃止して「地価税への一本化」を主張。マルクスやアダムスミスより売れた本を書いた。でも冷戦の頃は社会主義対自由主義だったから、誰も彼のアイデアを話せなかった。彼は言った。「土地は神か自然がつくった。だから誰かに属するものではない」。問題は私的所有が中央集権を招くこと。格差。共産主義の欠陥は、リーマン的資本主義の欠陥と同じだったのだ。

「所有」ある限り「独占」生じる?

僕達の社会には真の意味で「分散型」市場システムが必要。そのためには土地の私的所有という概念を絶たないといけない。
「私的所有」は極めて個人主義的な考え方だ。それは我々本来の社会的性質に反する。自由主義はあまりに個人主義的すぎるのだ。

個人主義とは何なのか。
市場は自由のためにあったのではなかったか?
テクノロジーは人間の速度を越えていく。

第9章 貨幣愛のジレンマ 0:17:25 /0:50:00
国家と市場の間で生まれた仮想通貨という夢。
※政治と経済をつなぐのが貨幣。貨幣をテクノロジーによって自由に?
ジャン・ティロール(経済学者 フランス)
仮想通貨
①成功するか?
②社会の役に立つか?
回答①
私はおそらく成功しないと思う。仮想通貨は純粋にバブルだから。資産価格のバブル。
明日皆が仮想通貨を信じなくなったら価値はゼロになる。
※「信用」の価値だとしたら? 信用はそもそもプライスレス。後日できれば検討。
回答②
私は役に立たないと思う。ベネズエラのような経済機能不全の国は別として日本欧米には無駄。

ジョージ・セルギン(金融経済学者 アメリカ)「あのハイエクですら、中央銀行をなくそうとは言っていない。彼はこう言った。民間に中央銀行と同じように通貨発行権を与え、競合させよ。そうすれば中央銀行も競争にさらされるから。中央銀行を閉鎖せよとは決して言わなかった。ライバルがいれば中央銀行は権力乱用しなくなる。」
ハイエク「権力は腐敗する」(『隷従への道』)

フェリクス・マーティン(ファンドマネジャー イギリス)貨幣の本質を歴史的に解読。『21世紀の貨幣論』。仮想通貨は「ロックの貨幣観」への皮肉な回帰。ロック「貨幣システムのルールは厳密でシンプルに」。金本位制がよい例。各国の貨幣は、中央銀行の金(ゴールド)の量に依存するべし。
蓄財を保証するもの=貨幣、なのか?
ビットコインにはとても厳しい貨幣基準がある。発行されるコイン数に厳格な上限が決められている。2100万BTC 。これでは、経済成長や不平等の拡大には対応できない。
一国の通貨にはなりえないと私が思う理由の一つ。
人々は「おカネはモノだ」と考えていますが、真実はおカネはモノではない。債権関係です。つまり「信用の関係」。
一万円の貯金=一万円分銀行に貸し。
カネは債券。モノではない。
カネの発明以来、ヒトは混乱して生きてきた。
貨幣(カネ)とモノを錯覚すると、ときにクラッシュを招く。

第10章 巨人の後悔 0:25:25
2008リーマンショック。それまでの自由から、計画を重んじるケインズの思想が復活。
自由の暴走か、計画の失敗か。

ジャン・ティロール(経済学者 フランス)
強力な国家が必要と考える。自由放任は金融危機を招く。

ジェフリー・ヴェルニック(投資家 アメリカ)学生時代ハイエクやフリードマンに師事。仮想通貨やブロックチェーンに精通。
「自由放任ではない。金融危機は『ゆがめられたルール』の結果。まったくの自由放任ではない。むしろ政府が市場介入すると何が起こるかを示す最悪の例だ。」
※なんじゃこりゃ。議論が両サイドで全く逆。
「政府保証がなかったら誰もあんな契約を結ばない。政府に救済されることの期待が市場の機能をゆがめていたのだ。バーナンキがこう言った。『フリードマンなら自分のしたことを擁護しただろう』。でもハイエクとは決して言わなかった。政府規制、〈法の支配〉への違反、ハイエクが政府の役割の拡大を支持したとは思えない。」
ハイエクの一番弟子フリードマンの過ち?
「フリードマンではなくハイエクこそが自由の最高の擁護者だ」

第11章 市場を科学した果てに 0:31:53
マルクス・ガブリエル(哲学者 ドイツ)
カネでは買えない価値や意味が見過ごされている。
※なに?
それは私たちの実体験。
※実存? 笑
芸術作品を見たり、酒を片手に家族や友人達と過ごしたり。そのとき私達は現実にいる。それに価格はつけられない。現実体験の本質は「自由」と「偶然性」にあるから。(略)テクノロジーにすべてをゆだねたら、これらをすべて壊すことになる。

ユヴァル・ノア・ハラリ(歴史学者 イスラエル)世界はこれから数十年で劇的に変わる。(略)遺伝子組み換え技術や自立型兵器システムなど政府は規制すべき。

第12章 合理的思考のパラドックス0:36:23
「社会や人間の行為は物理学用語で書けない」(ハイエク『科学主義と社会の研究』)

ジョージ・セルギン(金融経済学者 アメリカ)「ハイエクは〈新自由主義(物質主義)〉ではない。(略)ハイエクは数字ではない、自由が大事だ、〈合理性の限界〉を知るべきだ、理性とは人と人との関わり合いから生まれる、他人の能力や行動を裁く資格など誰にもない、と言う。」
「幸福は生産性(数字)では計れない」

トーマス・セドラチェク(経済学者 チェコ)「今の経済は資本主義ではなく、〈成長資本主義〉だ。成長にとらわれて資本主義の本当の価値を捨てようとしている。自由より経済成長を優先するならそれは資本主義ではない。」

最終章 経済学の父が見ていた人間
アダムスミス
「スミスによれば人間とは怠惰で無精、軽率、浪費家。善人にも悪人にもなる。」
すべての人があるがままで生きられる社会。
これが〈市場〉にこめられた意味。
ハイエク「すべての〈悪〉を消そうとすれば、多くの〈善〉も消える(トマスアクィナス)」
個人が国家の考えに支配されないそんな自由。

マルクス・ガブリエル(哲学者 ドイツ)
本来の〈自由〉とは自らの〈イメージ〉を作り出せる可能性。

「文明が発展できたのは人間が市場の力にしたがってきたからだ」(ハイエク『隷従への道』)

やめられないとまらない欲望の資本主義 笑

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中