騎士団長殺し 第二部 村上春樹

p143
絵を描こうという強い一貫した意志が生活の芯のようなものになっていて、退屈であるという状態は、いわば創作意欲の母胎としての役目を果たしているのでしょう。

p145
自分はワンセットの遺伝子を引き継いで、それを次の世代に送る容れ物に過ぎない。そしてその職務を別にすれば、自分はただの土塊に過ぎない。
(略)
限定された能力ではありますが、(その能力を使って)生きているあいだは精一杯生きます。自分に何がどこまでできるかを確かめてみたい。

p158
「でも記憶みたいなものはもう残ってないんだろう?」
「ああ、通常の意味での記憶みたいなものは残ってないよ。しかし魂はまだ残されているはずだ。ただそこに意識がうまくアクセスできないというだけで。つまり回線が外れて、意識が繋がっていないだけなんだよ。魂はちゃんと奥の方に控えているはずだ。おそらくは何ものにも損なわれることなく」
※記憶なき魂の仮定。

p174
『人に訪れる最大の驚きは老齢だ』
自分がもうこの世界にとって、生物学的に(そしてまた社会的に)なくてもいい存在であると、ある日誰かにはっきりと教えられること。
※誰か=自分の肉体。つまり意識にとって肉体は他者。

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