20170720 コペルニクス革命 トーマス・クーン 五章~

第五章 コペルニクスの革新p208
p210
『回転について』は本そのものよりも、その本が他人に言わせたことの方が重要。この本は「革命的な本」というより、「革命を作り出した本」じゃ。そのような本は科学の歴史をたどればわりとよくある。とても重要な出来事じゃ。
p212
コペルニクスはこう感じていた。「プトレマイオスや彼の後継者たちは、惑星の問題を未解決のままにしている」。
だから彼は『回転について』を書いた。
p215
『回転について』を出版する数年前に、コペルニクスは『要項』と呼ばれる小冊子を友人たちに配った。太陽中心の天文学のデビュー作じゃ。『回転について』の予告編と言ってもよい。
一五四〇年および一五四一年には、コペルニクスの弟子レティクス『ナラティオ・プリマ』を書いた。これもコペルニクスの研究の予告的報告じゃな。
p216
コペルニクスは『回転について』の序文でローマ教皇パウロ三世(*)に宛てて、こんなことを書いている。

なぜ私が「地球の運動」を考えたのか。それは、そもそも数学者たちが「惑星の運動」について一致していないからです。だから私が代わりにやったのです。
具体的に申しましょう。
第一に数学者たちは太陽と月の運動について全く不確かです。ゆえに彼らは一年の長さを決められません。
ある数学者は同心球(*)しか使わずに計算します。別の数学者は離心円と周天円(*)しか使わずに計算します。また別の数学者たちはエカント(*)を使って計算します。彼らはいずれも答えを出せていません。
(*)同心球。
(*)離心円と周天円。
(*)エカント。詳細は省くが、コペルニクスは「運動の一様性に関する根本原則のいくつかに反するように見えるもの」と書いている。

コペルニクスは言う。
惑星の問題は地球中心説では解けない。プトレマイオスの天文学は惑星問題を解決できなかったし、これからもできないだろう。その代わりにプトレマイオスの天文学は、いまや一つではなく、一ダースあるいはそれ以上ある。 プトレマイオスの天文学は、怪物を作り出している。そこには何か根本的な誤りがある。
コペルニクスのこの嗅覚こそが彼の天才を示している。例えは悪いかもしれんが、一流の刑事の勘、というやつじゃな。それが「コペルニクス革命」のきっかけを作ったのさ。
p221
コペルニクスはパウロ三世にこう書いている。

私は、惑星の運動は学校の数学が教えるのとは異なったものであると誰かが既に考えてはいないかと思いました。手に入るかぎりの哲学者の本を読みましたところ、次の人々を見つけました。
一、ニケタス(*)
二、フィロラオス(*)
三、ヘラクレイデス(*)
四、エクファントス(*)
そこで私も地球の運動について考え始めたのです。
(*)ニケタス。前五世紀、シラクサの哲学者。キケロの本による。キケロは、前一世紀、共和政末期のローマの政治家、哲学者。ラテン語の名文家。
(*)フィロラオス。前五世紀、ピタゴラス学派。プルタルコスの本による。プルタルコスは、一~二世紀、ローマ帝国時代のギリシア人歴史家。著『英雄伝』。
(*)ポントスのヘラクレイデス。プルタルコスの本による。
(*)エクファントス。前四世紀、ピタゴラス学派。プルタルコスの本による。
p223
数学は数学者のためのものです。もし地球の運動に関する私の研究が誤りでないなら、数学者には私のこの研究がキリスト教会の反映について役立つものと見えるはずです。なぜならば、あまり古いことではありませんが、レオ一〇世(*)のときラテラノの宗教会議で教会の暦の改良が議論されました。しかし一年の長さがと一月の長さと太陽および月の運動が不十分にしか知られていたいなかったので、この問題は解決されませんでした。そのとき以来、私はその会議を司会したゼンプロニアの有名な僧パウロの励ましによって、この問題を研究しようと思いました。私の研究は、あなた(教皇パウロ三世)と、すべての数学者の判断にお任せします。

p224
コペルニクスはこのような序文を書いたのじゃ。
コペルニクスにとっての怪物は、惑星運動の数学だった。この複雑怪奇な怪物をなんとかするために、コペルニクスは地球を動かした。天文学で使われていた怪物数学を退治するために。
彼は宇宙論や哲学を語るつもりはなかった。コペルニクスは惑星の位置を計算するための数学の技術を開発した。そしてそれは彼が意図しなかったであろう「コペルニクス革命」を起こすことになる。
地球の運動を主張したのはコペルニクスが最初ではない。彼は、アリスタルコス(*)についても述べている。アリスタルコスの太陽中心の宇宙はコペルニクスの宇宙とよく似ている。
p225
一五世紀の枢機卿クサのニコラス・オレームについてコペルニクスは知らなかったかもしれない。オレームは、新プラトン主義的な世界の複数性から、地球の運動を考えている。つまり人の住む世界は地球一つではないだろう、ならば地球が宇宙の中心ではない。そういう話さ。このように地球の運動については人類の歴史において全くなかったわけではない。全くなかったのは、惑星の位置を計算するための、コペルニクスが開発した数学の技術じゃ。この数学こそが「コペルニクス革命」の引き金となった。
コペルニクスにとって地球の運動は惑星問題の副産物だった。彼にとっては惑星問題は圧倒的に重要な課題だった。
『回転について』の第一巻は素人向けじゃ。地球の運動はそんなに恐れるべきものではないことを示さなければならなかったからさ。

コペルニクスの物理学と宇宙論p225
『回転について』第一巻p227
三章
p229削除
五章
p234削除
七章
p237削除
八章
p240 ↓削除
落下および上昇するものに対して、その運動は宇宙に関しては二重であり、一般に直線と円の合成であることをわれわれは認める(すなわち、これは以前オレーム(*)が提出した分析である)。
(*)ニコル・オレーム(1323頃~82)14世紀フランスの最も優れた哲学者。彼のことか?
p241削除
九章
p242
コペルニクスは第一巻の第九章でこんなことを言っている。
重力は宇宙の建築者(神のことじゃ)によって与えられたものだ。球の形に結合するために。重力は太陽にも月にも惑星にも同じようにあると考えられる。これらの天体は回転をするけれども、重力によって球の形を維持できる。(略)地球を惑星として、太陽を不動とする。そうして運動を太陽から地球に移しても、明け方みえたり夕方みえたりする黄道十二宮の星座などの星の運動は全く同じである。そして惑星の留・逆行・順行(*)は地球の運動が原因である。これが宇宙の法則であり調和である。

p243削除
p244削除

コペルニクスの天文学 二つの球p245
p247削除
p252削除
コペルニクスの天文学 太陽p252
コペルニクスの天文学 惑星p257
コペルニクスの体系の調和p266
一〇章 天体の軌道の配列p274
p280 ※削除
この決定的に重要な第一〇章を貫くコペルニクスの意見は、「驚くべき秩序」と「調和と同時に諸球の運動と大きさのある関係」であり、それは太陽中心の幾何学が天の外見に与えているもの。
※よくわからん。採用できるか要検討。

革命の漸進p282
p285削除
ニュートンの『プリンキピア』
p286
地球の運動に基づいた天文学の体系をはじめて発表したことでルネサンスの天文学者であるコペルニクスは、古代と近代をつないだ。(p282)
コペルニクスの高検は結局なんだったのか。
一、地球の運動の数学的結果
二、天(惑星や恒星)についての既にある知識
この二つを調和させたのがコペルニクスじゃ。非常に骨の折れる技巧的な研究さ。人類の歴史において『回転について』の第一巻以降のような本は誰一人生み出さなかった。この第一巻以降の部分こそが「天文学者の仕事は動いている地球をもとにしても可能であり、さらにより調和的に行うことも可能である」ということをはじめて示した。そして、新しい天文学の伝統を作り始めるための安定した土台をもたらした。

※これ以降は「1500-1550」以降が主か?
第六章 コペルニクス天文学の理解p288
コペルニクスの著作の受容p288
ティコ・ブラーエ(1546-1601)p313
ヨハネス・ケプラー(1571-1630)p327
ガリレオ・ガリレイ(1564-1642)p342
プトレマイオス天文学の減退p350
第七章 新しい宇宙p356
新しい科学的見通しp356
無限宇宙に向かってp359
粒子宇宙p368
p369
ルネ・デカルト(1596-1650)
p373
デカルトの渦動宇宙論
機械論的な太陽系p376
p383
ロバート・フック(1608-79)
重力と粒子宇宙p390
新しく織り上げられた思想p403

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