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一遍は妻と子と考えられる超一、超二を連れて熊野を目指していたとき、熊野権現とされる修行僧と出会い、賦算(ふさん)の札を拒絶される。このことに心を悩ませながら本宮に参籠した一遍に、熊野権現は「信不信をえらばず、浄不浄をきらわず、その札をくばるべし」との言葉を与える。これが後に言う熊野成道であるが、この出来事は一遍に深い道理を授けたとされているのであるが、その後、一遍がとった我々の知る行動は、妻子を里に帰して孤独の旅をえらんだということである。
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一遍は妻と子と考えられる超一、超二を連れて熊野を目指していたとき、熊野権現とされる修行僧と出会い、賦算(ふさん)の札を拒絶される。このことに心を悩ませながら本宮に参籠した一遍に、熊野権現は「信不信をえらばず、浄不浄をきらわず、その札をくばるべし」との言葉を与える。これが後に言う熊野成道であるが、この出来事は一遍に深い道理を授けたとされているのであるが、その後、一遍がとった我々の知る行動は、妻子を里に帰して孤独の旅をえらんだということである。