★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2016.03.08)制裁強化と国際連携の圧力で全被害者を救出しよう2

■制裁強化と国際連携の圧力で全被害者を救出しよう

◆国連の輸出入制裁は中国が利用するだけ

島田 今日発表があったので、原文をすぐ読みました。西岡さんの指摘の通り安保理決議が厳格に実施されればかなり北朝鮮に対して打撃になる。しかし、これには「ビッグ イフ」、大きな疑問がつくわけです。
 決議の履行状況について、各国は90日以内に国連に報告することになっていますが、従来の制裁決議に関して言うと、国連加盟国193の内、157が未だに報告していない。それを国連は放置しているわけです。いかにも国連らしい話です。
 しかし、まず報告が出なければ、貿易状況が一体どうなっているかの基本データすらないわけですから、やはり日本とアメリカが中心になって、報告書を出さない国に対してはODAを止めるというような圧力をかける必要がある。
 そして、これまで制裁決議を最も守っていないと言われる国が、中国、イラン、ロシア、ナミビアですが、ある法律ができたということと、やくざがそれを守るかどうかは全然別の話です。
 今でも国連安保理決議は北朝鮮に対して、核・ミサイル関連物資の輸出入を禁止していますが、北朝鮮のミサイル運搬車両が中国製であることは周知の事実です。これを指摘しても中国は知らん顔。
 オバマ政権は米中関係を悪くしたくないので厳しく追及しないんです。今回の決議でも、「北朝鮮に生活上必要のある場合については例外にする」というような例外規定が色々なところに入っています。
 例えば船の検査を強化する、北朝鮮の船に関してはすべて検査する。しかし、検査の定義がどこにも書いてない。しかも留保条件として、「人道物資の行き来に支障がでないようにする」と。つまり北朝鮮が、「この船には食糧も積んでいるんだ」と言えば、たいていの船は実際に入って行って検査したら人員もお金もかかりますので、書類くらい見て、「ミサイルとは書いてないな。じゃあもう行け」ということになると思います。

 これもアメリカあたりが、「プロフェッショナルな人員、費用を我々が面倒見てあげる」という形で実効性を担保しないとほとんど意味がない。

 それから、石炭の輸出入の禁止。これも「北朝鮮の生活上必要なものは例外とする」とあります。唯一レアアースについてだけ、留保なしに「北朝鮮からの輸出を禁止する」と書いています。なぜそうなっているかというと、レアアースは国際市場の90%を中国が抑えています。中国としては、北朝鮮が商売のライバルとして出てきたことになる。

 最近北朝鮮がレアアースを大々的に輸出したいと発表したのですが、そうなると中国にとって北朝鮮がライバルになるし、相場も下がる。従って、国連制裁決議を利用して北朝鮮のレアアース産業をつぶしにかかったということでしょうね。

 要するに、中国にとってプラスになる面に限って制裁を実行する。その他の面は、北朝鮮に対し何かプレッシャーをかけたい時に、制裁決議もあるしアメリカが最近うるさいからちょっと○○を止めるよ、と部分的には使うでしょうが、基本的に中国は信用できない。

◆金融制裁も中国に有利な制裁

 もう1点。金融制裁的なことが書いてあります。「各国は新たに銀行の支店を作らせない。現在あるものについても早期に撤退を迫る」とあります。これだけ見ると、北朝鮮は外国に全く銀行の支店を持てなくなるようで、厳しそうですが、「但し北朝鮮の中にある外国の銀行については、北朝鮮国民の生活に必要がある場合、あるいは北朝鮮の外交活動に必要な場合については例外的に認める」と。

 現在、北朝鮮に支店を持っているのは中国の銀行くらいのものです。要するに金融を独占しようということです。これも極めて利己的な発想で、中国に有利ですからこういう条項は守ると思います。

 これも守らない国に対しては日本がODAを止める等の行動をとっていかないと実効性が担保できないと思います。

西岡 古屋圭司元大臣が忙しい日程の中、来てくださいました。古屋大臣と島田さんが2月24日から26日に訪米してくださいました。配布資料の通りです。このことを主として、安保理事会の制裁について、今の状況をどう見ておられるかお話ください。

◆拉致問題についても国連の中で共通の認識になってきた

古屋圭司(元拉致問題担当大臣、自民党拉致問題対策本部長)

 皆様ご苦労様です。今日未明に国連で安保理決議がなされました。おそらく島田先生から詳細なご報告があったと思います。

 我々はご承知の通り、家族会・救う会からも強い要請を受けて、国連決議の中に「拉致」の要素をしっかり入れるようにとのことで、外務省、国連関係者にも相当強く申入れをさせていただきました。

 残念ながら決議の中には「人道」という言葉は入りましたが、「拉致問題」という言葉は入りませんでした。しかし、採択時の公式会合で、吉川国連大使からも「拉致問題を初めとする人道問題」について言及があり、また米国のパワー大使からも人権問題に言及していただき、その中でいわゆる「強制失踪」の問題について言及がありました。

 特に、「被害者の家族は、愛する家族の運命をも知らずにいることを強いられ続けている。この現状を我々は強く認識すべきだ」という発言がありました。実は日本からも働きかけていました。

 ただ、国連決議ですから、1国だけの要請でできるものではありませんが、安保理の中でもこの問題が共通の認識になったと言えると思います。

 昨年私は12月に、島田先生とともにアメリカに行きました。国連にもその前に行って、回ってきました。安保理のメンバーに是非拉致問題を制裁の理由の中に入れてしっかり対応するようお願いしたところ、委員会の中でそういう趣旨の提案がなされていることがあり、核・ミサイルだけではなく、拉致問題についても国連の中でそういうスタンスで何とか来たということだと思います。

 残念ながら、私は外務省にも苦言を呈したのですが、今日5時に行って、朝8時か8時半くらいに総理談話が出たんです。せっかくそれが出たのだから書けばいいのに、書いてないんです。これは私からも相当厳しく言いました。

 明日9時から、拉致対策本部と、谷垣本部というか、幹事長が本部長になっている北朝鮮問題対策本部と合同で会合を行います。ここでは、外務省からもその辺の説明を詳しく説明してもらうことになっています。

◆拉致被害国として互いに日米連携を

 私は、島田先生や塚田議員などと一昨年から4回訪米しています。これはデイビッド・スネドン氏の拉致の疑いが極めて強いということからです。当初日本がそうであったように、私が大臣の時もアメリカ国務省の高官に、「スネドン氏の状況証拠がそろっているからアメリカ人拉致と認定するように」と要請を何度もしましたが、「証拠がない」、「その情報は中国から入手している」ということでした。

 これが果たして信頼できるものかどうかは皆さんの判断にお任せします。我々は、「かつての日本と同じだな」と。そこで立法府、上下両院からの働きかけをするのがいい、と。

 ご承知のようにアメリカは、昨年の立法府の選挙で共和党が両院で勝ち、ねじれ現象になっています。だから共和党の議員に徹底的に働きかける。特にユタ州の議員でマイク・リー上院議員、あるいはスチュアート下院議員はこの問題に非常に関心を示していただきました。

 西岡先生も島田先生も会っています。我々から情報提供をして、何とか決議をしてほしいと。当初は十分な認識を得るまでには至りませんでしたが、何度も訪米する度に、あるいはメール等でやりとりをさせていただきました。

 その結果、一昨年末にケリー国務長官に、15名の上下両院議員が、この問題について「真相究明せよ」との書状が出ました。これはチャンスということで昨年の春先からアメリカに行って、これは是非決議をしてほしいと上下両院に働きかけました。

 そして今年2月10日に、配布資料に日本語版がありますが、英語版で8ページのかなり長い決議文を、かなり正確に書いてもらい、これが両院に提出されました。

 いよいよここからはいかに採決するかです。アメリカの場合は、パフォーマンスも含めかなりの数の決議書や法案が出ます。アメリカは日本のような内閣法はありません。全部議員立法で、採決にたどり着くのは10%から15%と言われています。

 それで確実にこれを議決に持ち込むための働きかけをしてきました。10人の議員、補佐官等に会ってきました。決議には民主党も極めて重要ですから民主党のペロシ院内総務、この人は当選15期です。

 安倍総理が昨年4月に訪米した時に、ペロシ院内総務のもとで、議会で演説をさせていただきました。その時ペロシ議長が、赤い服を付けて、目でアイコンタクトをしたらぴたっと合ったそうです。すぐ隣がレセプション・ルームで、そこでも総理はペロシ氏と話をしたそうです。

 私もそういう話をしつつ、「これは究極の人権侵害だ」と訴えて、「是非共和党だけでなく民主党の議員の皆さんもこれに賛成してほしい」との働きかけをしました。

 またペロシ議員の相棒というか、仲良くしている、これも女性議員ですが、ダイアナ・デゲット(民主党下院議員)という人に会いました。この人はコロラド州で10期です。この人に会って同様の話をしました。

 やはり議員のなかには、はっきりと認識している方と、まだスネドン氏の問題は聞いたことはあるけれど必ずしも十分理解していない議員との間に温度差があるのが現実です。

 そこでキーマンであるマイク・リー上院議員やスチュアート下院議員、彼らは決議案の提出者に、引き続き多くの議員に声掛けをしていただけるようにお願いしました。

 理想は「異議なし」に持ち込むのがいいのですが、上院と下院でやり方が少し違うようで、下院の場合は公聴会を開くかもしれないという話がありましたので、もし開くなら我々はいつでも出かけてお話をさせていく用意がある、ということも伝えました。

 それから、マルコ・ルビオ氏。今大統領選に出ています。うーんと首をかしげたくなるトランプ氏。そしてクルーズ氏が共和党の候補ですが、アメリカでは首領派の良質保守と言われているのがルビオ氏で、彼は元々北朝鮮問題については非常に問題意識を持っておられます。

 島田先生は何かいくらい会いましたか。6、7回ですか。安倍総理もかつて会ったことがあります。その日はルビオ氏はテキサス州で大統領選のディベートがあるということでワシントンにはおらず、補佐官に会いました。そしてこの決議案の提案者になってほしいとお願いしました。そうしたらすぐルビオ氏と相談するということで、4、5時間後には、アメリカ大使館の公使で、補佐官のカウンターパートから直接電話が入り、「今本人に確認したところ提案者になることは諒解」との返事をもらいました。

 産経新聞などの新聞には翌日報道していただいたようですが、こういう形で、我々はなんとか決議をしていただきたい。なぜ大切かというと、本音を言いますと、アメリカは拉致問題で協力すると言っています。横田さんご夫妻も飯塚さんもブッシュ大統領、オバマ大統領に会っています。

 しかし、自国民が拉致されているということではないので、アメリカの一般国民にしてみれば、北朝鮮の核・ミサイル問題には問題意識をすごく持っていますが、拉致問題については、「遠いアジアの話でしょ」ということで、ある意味で否定はできないと思います。

 そこで、アメリカ人も拉致されたんだ、テロに等しい拉致が行われたという決議が採択されれば報道されます。報道すればアメリカ国民が知ることになります。
アメリカ人の正義というのは軍隊を出しても取り戻すことです。日米同盟が安倍政権になって強固になりましたが、拉致問題でも互いに被害国としてアメリカと日本が真の連携をすることができる。これが拉致問題解決に向けての、北朝鮮に対する大きなプレッシャーになることは間違いありません。

 今回は日米韓で連携して制裁強化案をまとめました。日本も独自案をまとめ閣議決定して執行しています。アメリカも法案を上下両院で通して大統領が署名をしました。韓国は開城工業団地を封鎖。このことによって進出した中小企業には打撃がありますが、それを覚悟の上でやった。

 そうやってどんどん圧力をかけていくことによって、初めて北朝鮮が、この拉致問題で表裏の交渉を含めてまともに取り合うようになってきます。そういう意味でアメリカの決議は極めて重要です。国連決議も重要です。日米韓の連携も重要です。

 そういう合わせ技、総合力によって、私たちは拉致問題の解決のためにこれからも全力で頑張りたいと思います。日本の世論も極めて重要ですので、皆様方も引き続きご支援をお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。

(3につづく)

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葉書は、〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安倍晋三殿

■救う会全国協議会ニュース

発行:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)
TEL 03-3946-5780 FAX 03-3946-5784  http://www.sukuukai.jp
担当:平田隆太郎(事務局長 info@sukuukai.jp)
〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
カンパ振込先:郵便振替口座 00100-4-14701 救う会
みずほ銀行池袋支店(普)5620780 救う会事務局長平田隆太郎
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