20130429小品No.297くまんばちを今見て思い出した。
くまんばちを今見て思い出した。 生まれた町のこと。 ほんの子どもだった私はひとり歩いている。 線路沿いに鮮やかなオレンジ色のカンナ。 その花が線路のずっと遠くまで咲いている。 夏の暑い太陽がじりじりと照りつける日。 誰も…
くまんばちを今見て思い出した。 生まれた町のこと。 ほんの子どもだった私はひとり歩いている。 線路沿いに鮮やかなオレンジ色のカンナ。 その花が線路のずっと遠くまで咲いている。 夏の暑い太陽がじりじりと照りつける日。 誰も…
「幻想」とは言いながら そいつは「実存」するんだぜ 社会と自然の狭間で 軋みをあげながら 「意識」ってやつはね 詩を歌いつづけているのさ うたはいつも同じうた 愛のうた 幸せのうた 永遠のうた 君のうた すべてのうたは …
あきらめるのなら 文字など書かない 最後のときまで 書きつづける 生きることの謎に 屈しはしない その意志の現れが この文字たちだ 君と世界を前に 終わらない歌を ただひとり 歌いつづけよう 消えるものに 自覚的終わりは…
露天の炭酸風呂で 木を見ていた、午前11時。 木に繁る無数の葉、 葉の色は濃い緑。 その明るさ。 夏の光が幻視(み)えた。 昨日、桜は散った。 いつも散る。 人の命のように。 タイニーバブル。 湯の中で、 君を幻視(み)…